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本書旨在探討日本中世文學代表作──《沙石集》與《徒然草》兩書攝入中國儒家、道家與佛教典籍及其思想的所呈樣貌。在儒道典籍方面,本書不僅關注文本章句本身,更從鎌倉時期漢籍東傳日本的時代背景與當代閱讀文化著手,論證《老子河上公注》《論語集解》《論語義疏》等古注釋書影響《沙石集》《徒然草》內容甚深。另外,亦以日本中世盛行的三教一致思想為基礎,重新檢視文本、考証原典,闡明《沙石集》與《徒然草》儒釋道三教融合思想的實質內涵,進而探討兩書的相承關係與發展關聯。本書內容跳脫以往研究,提出新的創見,對現今日本漢文学、中世文學研究等領域,皆具相當大的激勵作用。
本書は、日本中世文学の代表的作品、『沙石集』と『徒然草』との両書における儒家典籍・道家典籍及び仏教典籍の受容の様相を綿密に考察したものである。儒道典籍の受容については、本文だけでなく、古注釈書の内容に注目し、鎌倉期における漢籍受容の文化的背景を踏まえて、『老子河上公注』『論語集解』『論語義疏』などが『沙石集』や『徒然草』に多大な影響を与えていることを実証した。また、中世において台頭する儒釈道三教一致の時代思潮をも視野に入れ、あらためて本文検証・典拠考察を行いつつ、『沙石集』と『徒然草』における儒釈道三教の融和的受容の実態を明らかにし、両書の相互関係をも検討した。 本書は従来の研究から踏み出し、新見を提示している。日本漢文学・中世文学研究に新たな刺激を与える論考である。 |
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『
沙石集』(しゃせきしゅう / させきしゅう)は、
鎌倉時代中期、
仮名まじり文で書かれた
仏教説話集。十巻、
説話の数は150話前後。
無住道暁が編纂。
弘安2年(
1279年)に起筆、同6年(
1283年)成立。その後も絶えず加筆され、それぞれの段階で伝本が流布し異本が多い。記述量の多い広本系と、少ない略本系に分類される。
『沙石集』の名義は「沙から金を、石から玉を引き出す」ことをいい、世俗的な事柄によって仏教の要諦を説く意味である。僧侶の立場から経典を多く引用しているが、作者が博識であり好奇心に富んでいるため、単なる説教を脱化して興味津々たる文学作品となっている。
日本・
中国・
インドの諸国に題材を求め、霊験談・
高僧伝から、各地を遊歴した無住自身の見聞を元に書いた諸国の事情、庶民生活の実態、芸能の話、滑稽譚・笑話まで実に多様な内容を持つ。その通俗で軽妙な語り口は、『
徒然草』をはじめ、後世の
狂言・
落語に多大な影響を与えた。
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