【動画】薬師寺で「食堂」の落慶法要=井手さゆり、古沢範英撮影
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 奈良市薬師寺で、僧侶の食事や儀礼の場だった「食堂(じきどう)」の復興工事が完了し、26日、落慶法要が開かれた。招待者約1700人が参列した。27、28日にも営まれる。
 復興資金には写経の納経料があてられ、法要では納経者代表から村上太胤(たいいん)管主(かんす)にお堂の鍵が手渡された。正面扉が開くと、ほの暗い堂内に6メートル四方の本尊「阿弥陀三尊浄土図」が浮かび、村上管主が長さ約1メートルの開眼筆で入魂の作法をした。参列者も筆に結ばれた五色のひもを持って加わった。
 創建当初の食堂は973年に焼失。1005年に再建されたが、その後、再び失われた。食堂内には、日本画家の田渕俊夫さん(75)が本尊とともに描いた全長約50メートルの大壁画「仏教伝来の道と薬師寺」もある。今後は法話などの場になる。
 一般公開は7月1日~11月30日(特別拝観料500円、別に薬師寺の拝観料が必要)。問い合わせは薬師寺(0742・33・6001)。(古沢範英)