2011年8月28日 星期日

「櫻亭雑誌」(正岡子規) 

謎解き、達者な絵 子規が11歳で編集した雑誌、初公開

写真:初公開される「櫻亭雑誌第六号」と「七変人評論第一編」(東京・根岸の子規庵)拡大初公開される「櫻亭雑誌第六号」と「七変人評論第一編」(東京・根岸の子規庵)

写真:正岡子規正岡子規



 正岡子規(1867~1902)が少年時代に自作した雑誌2冊が、9月19日の命日・糸瓜(へちま)忌にちなみ、1日から東京都台東区の子規庵(あん) で初公開される。1冊は子規が11歳で編集した「櫻亭(おうてい)雑誌第六号」。早熟な「少年エディター」ぶりを示している。

 「櫻亭雑誌」は松山での少年時代、週刊くらいのペースで出していた。半紙を和紙のひもでとじている。3~5号が「子規全集」に収録されているが、6号は未収録。謎解きなど子どもらしい内容の一方、驚くほど達者な絵も描かれている。

 もう1冊は、18歳の大学予備門時代に秋山真之(さねゆき)ら親しい友人7人で相互に人物評をした内容の「七変人評論第一編」。部分的には後に高浜虚子 が「ホトトギス」で紹介し、全集に収録されたため、3人は人物像がわかっていたが、今回の公開で、残る4人についての評も明らかになった。

 いずれも1冊だけ作り、回覧していた。記念特別展「少年エディター子規」を監修した詩人の平出隆さんは「編集・デザインの感覚が非常に優れ、人を巻き込んでいく子規の特徴が、すでに見て取れる」と語る。

 特別展は9月30日まで。500円。主催は財団法人子規庵保存会(03・3876・8218)。(大上朝美)

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