(まえだおし 前倒し
・~する move up.
(1)前にたおすこと。
(2)予算で、主要な収入支出が、年度の早い時期に計上されていること。
ゆとり
物事に余裕があって窮屈でないこと。余裕。
「―のある部屋」「―のある生活」「時間に―をもたせる」
room; space; time.
・~のある暮らしがしたい I feel a need for more time to myself in my life.
Panel says cram-free education a failure
2007年10月29日 星期一
日本的"減課量"教改宣佈失敗 (英文)
日本的"減課量"教改宣佈失敗)
新学習指導要領 実施前倒しへ
中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)が「ゆとり教育」からの転換を打ち出した次の学習指導要領。その実施時期が、一部の内容について、当初予定され ていた2011年度から09年度に前倒しされる見通しになった。新指導要領で学校現場や授業がどう変わるのかを探った。(社会部 村井正美、渡辺光彦)
授業内容に深み、教師ら歓迎 総合学習削減には賛否
不 満
「出来るものからやっていきたい」。渡海文部科学相は9日の閣議後記者会見で、そう言及した。
実は、渡海文科相が新指導要領の実施時期の前倒しを検討するよう、担当部署に指示したのは前日の8日だった。中教審が中間報告をまとめた先月30 日や正式決定した今月7日には、文部科学省は、教科書作成の時間などから、「実施は早くても11年度」と考えていた。ただ、保護者から「早く実施してほし い」という声が上がっていることも認識しており、前倒しに向け、準備を始めることになった。
前倒しの背景には、現状への根強い不満がある。現行の指導要領(小中は1998年、高校は99年に改定)は、子供たちの「ゆとり」の確保を目的に、授業時間を減らし、教える内容を3割も削減した。その結果、教科書から内容そのものが消えたり、「発展的記述」として教科書に載るものの、教えるかどうかは現場の判断に任されたりした。
例えば、小学5年で学習してきた「台形の面積の公式」は、教科書から消えた。小学理科では、「卵の中の成長」と「人間の母体内の成長」の両方が教科書に記載されているが、指導要領により「学ぶのはどちらか一方」とされた。
また、ほとんどの小学社会の教科書に、発展的記述として縄文時代の「三内丸山遺跡」(青森県)の説明があるが、指導要領で「小学校で学ぶ日本の歴史は弥生時代から」と決められたため、縄文時代を総合的に説明する記述はなかった。
復 活
新指導要領では、台形の面積の公式は小学5年に、「さいころの目が出る確率の求め方」は中学2年から小学6年に戻る。小学理科では、「卵の中」と 「母体内」のいずれの成長も学ぶ。小学社会では縄文時代の歴史から学習するようになる。現在、中学社会の地理分野で学ぶ世界の国々は「2~3か国」とされ ているが、新指導要領では国数を限定せず、各地域の多様性を学ぶことが求められる。
多角的に知識を教えた上で、考える時間も確保し、授業に深みを持たせるようにした。
現在の発展的記述について、東京都内の区立小学校長は、「教えるかどうかが教師次第で、不公平」と矛盾を指摘する。今回、新指導要領で実施時期が早まるのは、発展的記述などの内容が中心になると見られる。
影 響
現行指導要領では、現場の教師から「実験、観察の時間がない」との声が上がっていた。例えば、小学校の理科の授業時間数は350コマ(1コマは 45分)で、総合学習の430コマより少ない。このため、東京都新宿区立戸塚第二小は、野菜栽培や小動物の観察など、従来、理科の授業で行ってきた活動 を、総合学習の時間で消化している。
新指導要領では総合学習が減り、算数・数学や理科など主要教科の時間が増える。小学理科は16%増となり、同小の川越秋広校長は「理科の授業で観察などの活動ができるので、総合学習の時間は、福祉施設や企業の見学などほかの活動に使える」と期待する。
総合学習
一方、総合学習の削減には賛否がある。
さわやか福祉財団理事長の堀田力さんは「新指導要領では、各教科の中で考える力をはぐくむというが、現実に直面する問題は教科ごとにあるわけではない。こうした力をつけるために最も適しているのが総合学習の時間だ」と言う。
これに対し、ゆとり教育を批判してきた西村和雄・京都大経済研究所所長は、「総合学習で優れた授業をしている教師もいるが、どの教師も実践できるわけではない。主要教科の時間を十分に確保し、その中で、基礎と応用力を身につけさせるべきではないか」と主張している。
発展的記述 学習指導要領の範囲を超える内容の記述。全員が学ぶ必要はないが、学習内容の3割削減への批判を受け、2002年度検定の教科書から掲載が始まった。本文と区別するため、「発展」などのカットを付けることが条件。
中学1・2年武道必修 道具・指導者…確保に課題
道徳「教科化」は見送り 公算
昨年改正された教育基本法に「伝統・文化の尊重」が盛り込まれたことを受け、中学の1、2年の保健体育で武道が必修となった。だが、道具の整備や指導者の確保といった課題が山積している。
現在は、男女とも生徒一人一人が1年生で武道かダンスから一つを、2、3年生では武道、ダンス、球技の中から二つを選択する。
東京都北区立王子桜中学は、男子用の剣道の防具を40人分そろえているが、中尾豊三郎校長は、「男女同じ道具を使うわけにもいかず、さらに防具が必要だ。女子には『痛い、こわい』といった抵抗感もあるかもしれない」と心配する。
女子校ではダンスを選択する生徒が大半なだけに、都内の私立女子中学の副校長も、「体育の教員に武道を学んでもらうか、外部から呼ばなければいけない」と頭を抱える。
一方、政府の教育再生会議が今年6月の第2次報告で提言した道徳の教科化は、新指導要領では見送られる見通しだ。中教審の中間報告では「道徳教育の充実」として目標の一つに掲げるにとどまった。
これに対し、教育再生会議は、道徳の教科化を再度、第3次報告に盛り込むことを検討するなど、中教審が来年1月に新指導要領に関する最終答申をまとめるまでに、巻き返しをはかりたい考えだ。
子供たちのために最善を
新学習指導要領に関する中教審の中間報告が公表された直後、渡海文科相は、現在のゆとり教育で学ぶ子供たちへのメッセージを問われ、「君たちの やってきたことは間違いではない。一生懸命勉強してほしい」と述べたが、やはり気がかりだったようだ。文科省が新指導要領の前倒し実施に向けて動き出した のは、「早く実施しないと子供たちがどんどん卒業してしまう」という理由が大きい。
文科省はゆとり教育への批判を受け止めるとともに、移行期の子供たちが不利益を被らないよう、最善の努力をしてほしい。(村井)
(2007年11月10日 読売新聞)
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