道長「御堂関白記」に子孫の書き込み 日文研などが調査
2011年6月13日9時3分
ユネスコの「世界の記憶」(世界記憶遺産)登録に文部科学省が推薦している平安中期の藤原道長の日記「御堂(みどう)関白記(かんぱくき)」自筆本(国 宝、陽明文庫蔵)に、道長の子孫が別の先祖の日記を書き加えていたことが、国際日本文化研究センター(日文研、京都市)などの調査でわかった。現存する世 界最古の自筆日記「御堂関白記」に道長以外の筆跡があることはほとんど知られていなかった。
調査した倉本一宏・日文研教授(日本古代史)や陽明文庫の名和修・文庫長らによると、書き込みは寛弘5(1008)年秋冬巻の紙の裏にあり、道長の子孫 で南北朝期の近衛道嗣(みちつぐ)の日記「後深心院(ごしんじんいん)関白記(愚管記)」の一部が書き写されている。この巻の表紙には、「裏有信尹(のぶ ただ)公手跡」(裏に近衛信尹の文字)と書かれている。
近衛信尹は江戸初期の公家で、道嗣の子孫。書道家として知られ、「寛永三筆」の一人に数えられる。信尹の継子が後に書き込みを見つけ、表紙に書き付けたとみられる。
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