「喜びと責任の間で緊張感」文化勲章の安藤忠雄さん
2010年10月26日11時43分
〈文化勲章の安藤忠雄さん〉 「喜びと責任の間で緊張感を覚える」と神妙に語る一方で、「大阪人としては(文化勲章を)いただけるというのなら、いただきたいということです」。ひょうひょうと口にするのがこの人らしい。
プロボクサーから転じ、独学で1969年に設計事務所を設立。手がけた建物は世界で300を超える。出世作の「住吉の長屋」(76年)には冷暖房はな く、冬は寒い。快適さだけを無自覚に求める時代にあらがうように「真の豊かさを考えて生きよう」と訴えた。「考える力」を重んじる原点は今も変わらない。
昨年秋に体調を崩したがすぐ復調し、講演などの予定で手帳は元通り真っ黒に。「外から日本を見てこい。新しい価値観を持つ責任のある個人を目指せ」と受章を励みに若い世代にエールをおくる。
安藤忠雄氏らに文化勲章 功労者は王貞治氏ら
2010年10月26日11時33分
安藤忠雄氏
蜷川幸雄氏
有馬朗人氏
鈴木章氏
根岸英一氏
三宅一生氏
脇田晴子氏
「物作りの人の励ましになれば」文化勲章の三宅一生さん
文化勲章の受章が決まったファッションデザイナーの三宅一生氏=東京都渋谷区、橋本弦撮影
〈文化勲章の三宅一生さん〉 受章の感想よりも、新たに手がけた服のブランドやデザイン展示スペースの話に熱が入る。「環境や資源など課題のある時代 に、視点を変えて何かをしなくては」と始めた仕事だからだ。協力を仰ぐ国内の物作りの現場の疲弊ぶりにも改めて直面している。「今回の勲章が、そういう場 で絶望的になりかけている人たちへの励ましになれば」と語る。
「一枚の布」という考え方を基本にした服作りは、優れたアート感覚と最新の素材や技術を融合させたことで、衣服デザインの枠を超えて世界に影響を与えてきた。
昨年、自らの原爆体験に触れ、オバマ米大統領の核兵器廃絶の主張を書面で支持した。「ジョン・レノンの曲イマジンでも聞きながら、皆それぞれに考えるべき問題。物作りも同じです」
******
沒有留言:
張貼留言